通商産業省の「改正再生資源有効利用促進法」（新リサイクル法）、厚生労働省の「改正廃棄物処理法」、更には環境省の「循環社会形成推進基本法」等の中で、これまでのような「１R（リサイクル）」を見直して、「３R」、つまりリデュース（発生抑制）・リユース（再使用）・リサイクル（資源として再利用）を基本とした循環型社会に変えていこう、とうたわれています。つまり３Rは、日本の国是に位置づけられたといっても過言ではありません。

「東京システム２１」は国の方針に則って、新たな資源・エネルギーを浪費しない社会システム、良質で社会的費用負担の低いリサイクルシステムを提案し、21世紀に向かって持続的な資源循環型社会の構築に資することを目的としております。

「東京システム２１」とは、昔から広く行われてきたガラスびんリサイクルのやり方を、現在の状況を見据えながらもう一度基本に戻って、考えて実践してみようという試みです。
つまり、東京壜(びん)容器協同組合は、現下の環境問題・ごみ問題・資源問題等に鑑み、東京都内で消費され、発生するガラスびんを、一定の条件*のもとで責任をもって回収し、ガラスびんのリターナブル化を推進します。また、ストック、必要によっては洗びん等を行い、良質の製品をメーカーへ供給し、｢3R｣の輪を完結・発展させるよう努めて参ります。
*一定の条件＝品質の良いもの

「東京システム21」の概念図

自治体・酒店による回収

集　積

洗壜(びん)機投入

洗壜(びん)機排出

検　査

箱　詰

積　込

「東京システム21」を構築するためには、われわれ、東京壜(びん)容器協同組合だけではなく、酒販店様、自治体様、メーカー様、消費者みなさまの協力が必要不可欠となりますので、是非ご協力下さいますようよろしくお願い致します。

1）酒販店様に対して
一升びんの常時有価買い入れ、他のリターナブルびんの積極引取り、その後のストック、販売等を責任をもって行います。

2）自治体様に対して
パッカー車による資源の混合収集ではなく、現状のコンテナ等による分別回収（丸びんのままで回収）を続行して、品質を維持していただくことにより、びんの付加価値を高め、回収から再商品化まで責任をもって行うことが可能となります。

3）メーカー様に対して
良質で安価なリターナブルびんを、必要に応じて洗びんして、安定的に供給いたします。
回収びんの積極的な採用をお願いします。

4）消費者の皆様に対して
びんを汚さず、傷つけず、大事に扱って分別排出にご協力ください。また、お酒や飲料等お求めになる時は、リターナブルびんのものをご購入下さいますよう、よろしくお願いします。

P箱	回収現場	洗びん工場

PL法などで製品の品質基準が厳しく問われておりますので、「東京システム２１」を実現するには、何よりもリターナブルびんの品質を高い状態で維持することが非常に重要なポイントとなります。びんの品質向上に是非ともご協力ください。

以上の条件が整ってはじめて「東京システム２１」が機能致します。
東京２３区では、平成１２年より「東京システム２１」が導入され、それまでゴミとして処理されていたびんを、壊さずに、びんとして完全に分別して回収されるようになりました。その結果、リターナブルびんの回収が容易になり、品質の良い状態での回収、流通が可能となっております。
その後、東京多摩地域の各市町村においてもびんの完全分別回収が行われるようになり、また、酒販店においても廃棄物として処理されていたガラスびんを壊さずに、びんの状態で回収することで、品質の良いリターナブルびんの回収が容易になっております。
一方で、びんの品質維持に一升びんやビールびんの空きコンテナが重要な役割を果たしております。コンテナの回収にもご協力をお願いします。